「華麗なるギャツビー」(ロバート・レッドフォード編)ヴィンテージ・メンズファッションスタイル

映画『華麗なるギャツビー』(ロバート・レッドフォード編)


以前、だいぶ前に一度この『華麗なるギャツビー』(ロバートレッドフォード編)の映画を鑑賞したことがありました。

ファッション・デザイナーのラルフローレンが衣装製作を手掛けて「アカデミー賞衣裳デザイン賞」を受賞し、話題になった作品です。

 

そして、今回、ディカプリオ編を鑑賞した後に、改めて(ロバートレッドフォード編)を観直してみました。

(ロバートレッドフォード編)と(ディカプリオ編)では、ヴィンテージ・
ファッションにおいて、どのような違いがあるのかを検証する為です。


(1)映画『華麗なるギャツビー』(ロバート・レッドフォード編)を鑑賞して感じたこと

映画『華麗なるギャツビー』(ロバート・レッドフォード編)


まず、最初のシーン。

(ディカプリオ編)との印象の違いを大きく感じたのは、この最初のシーンです。

ファッションに関してではないのですが、映画のタイトルが現れる最初のシーンで、家具や調度品のゴージャスさです。


そして、まず音楽が心地よく流れて、静かにそして時間がゆっくり流れているように優雅に映画が進行していきます。

この映画の製作された時代の時の流れ方のように、静かに物語が進んでいくようです。

時代的なテンポの速さの違いかもしれませんが。


(2)『華麗なるギャツビー』(ロバート・レッドフォード編)のヴィンテージ・ファッション


原作は、1925年の小説(原題: The Great Gatsby)なので、1920年代の”ヴィンテージ・ファッション”と捉えていいと思います。


『華麗なるギャツビー』(ロバート・レッドフォード編)のファッションについてですが、全般的に”ラルフ・ローレンらしさ”が表現されています。

”ラルフ・ローレン”のテイストがふんだんに盛り込まれていて、見ごたえがありました。


”ラルフ・ローレン”と”ヴィンテージ・ファッション”が好きな私にとっては、この映画は教科書的な存在です^^

ファッションのコーディネイトもとても参考になります。


さて、『華麗なるギャツビー』(ディカプリオ編)と 『華麗なるギャツビー』(ロバート・レッドフォード編)をファッションの観点から比較すると、以下のようになります。


『華麗なるギャツビー』(ディカプリオ編)
 → ブルックス・ブラザーズ(Brooks Brothers)


『華麗なるギャツビー』(ロバート・レッドフォード編)
 → ラルフ・ローレン(Ralph Lauren)


結構、端的で分かりやすく表現されていました。

それもそのはずで、それぞれが衣装提供や監修をしているので、それぞれの特徴のあるスタイルが表現されているのは、自然なことのように思います。


(1)ファッションスタイル


 1. ファッションスタイルの特徴


”ラルフ・ローレン”が手掛けた”ヴィンテージ・ファッション”の代表的なファッションスタイルは、以下のようになります。


  (1)ノーフォークのスリーピーススーツ


着丈が長めのノーフォークのスリーピーススーツです。

ラペルは広めで、この広めのラペルがクラシカルで新鮮です。

  (2)ロングポイントシャツ
ロングポイントシャツ


ドレスシャツは、少し高めの襟腰のロングポイントシャツ。

ネクタイは、スーツジャケットのラペルの広さに合わせて、太目でノットの結び目もバランス良く大きめに締めています。

バランスの良さが、とても綺麗に映ります。


  (3)ピークドラペルのスーツ
ピークドラペルのスーツ


チャコールグレーに、はっきりしたグレーのピンストライプ(チョークストライプかも)の生地に、ラペルが広めのピークドラペルのスーツ。

ウイングカラーのストライプ、クレリックシャツに ダークネイビー(ブラックかも)小さめのドットのネクタイのコーディネイトがシックに映ります。


  (4)スリーピーススーツ
スリーピーススーツ


今となっては、スリーピーツスーツを着用している方は少なくなっていますが、やはり、スリーピーススーツはドレッシーに映ります。

それにしても、このスーツのラペルの広さってクラシカルで新鮮ですね^^


  (5)カラークリップやカラーピン
カラークリップやカラーピン


「カラークリップやカラーピン」は、とてもクラシカルで、この映画では、全般的にスーツを着用するシーンに多く見られるスタイルです。


 2. ファッションスタイルのディティールや特徴的な着こなし方


おおよそまとめてみますと、以下のようになると思います。


ジャケットやスーツの広めのラペル
ジャケットのラペル幅に合わせて、ネクタイは剣先は広め、太めのノット
上着は、着丈が(現代のファッション・スタイルと比べると)長め
スラックスは、やや太めで裾口も広め


ドレスシャツは、ロングポイントカラーシャツ
ラウンドカラーシャツ
ドレスシャツにタイドアップして、カラークリップやカラーピン


(2)ファッションアイテム


『華麗なるギャツビー』(ディカプリオ編)では、「ボウタイ(蝶ネクタイ)」と「カンカン帽」が着用されていましたが、『華麗なるギャツビー』(ロバート・レッドフォード編)では、それらは着用されていなかったので、ファッションアイテムでも違いがありました。

『華麗なるギャツビー』(ロバート・レッドフォード編)での特徴的なファッションアイテムは、以下のようになります。


 1. カラークリップ(カラーバー)やカラーピン

カラークリップやカラーピン


クラシカルな雰囲気を演出されるファッションアイテムで、”ラルフ・ローレン”のスタイルとしても特徴的なアイテムになっています。

カラークリップ(カラーバー)やカラーピンを着用すると、一目でクラシカルな雰囲気を演出してくれます。


 2. パナマハット(パナマ帽)

パナマハット(パナマ帽)


夏季に涼しげなハットで、1920年代~30年代のファッションでは、特徴的なアイテムですね。


 3. キャスケット

キャスケット


 4. ソフトハット(フェルト帽)

ソフトハット(フェルト帽)


クラシカルなスタイルの代表的なアイテムですね。


 5. コンビシューズ

コンビシューズ


コンビシューズも、この時代を象徴するアイテムですね。



『華麗なるギャツビー』(ロバート・レッドフォード編)の”ヴィンテージ・ファッション”は、如何でしたでしょうか?

あなたがこの映画を鑑賞したら、また新たな発見があるかもしれませんね。