2013年公開の映画『華麗なるギャツビー』(主演 レオナルド・ディカプリオ)をクラシカルなヴィンテージ・ファッションという観点からこの映画をご紹介したいと思います。
(1)『華麗なるギャツビー』について
『華麗なるギャツビー』(原題: The Great Gatsby)は、2013年のアメリカの恋愛映画で、
作者F・スコット・フィッツジェラルドの1925年の小説『グレート・ギャツビー』を原作としています。
『華麗なるギャツビー』は、1920年代のヴィンテージ・ファッションが反映されている映画です。
1)『華麗なるギャツビー』(ロバート・レッドフォード編)
前回作品 1974年制作『華麗なるギャツビー』は、主人公 ジェイ・ギャツビーをロバート・レッドフォードが演じています。
こちらの作品では、衣装製作をラルフローレンが手掛けていて、後に「アカデミー賞衣裳デザイン賞」を受賞しています。
衣装は、ラルフローレンらしさが色濃く反映されていて、当時の美しいビンテージ・ファッションにとても感化された記憶があります。
2)『華麗なるギャツビー』(レオナルド・ディカプリオ編)
今回の2013年公開 『華麗なるギャツビー』の主人公 ジェイ・ギャッツビーは、レオナルド・ディカプリオが演じています。
今回の『華麗なるギャツビー』(レオナルド・ディカプリオ編)も1920年代のヴィンテージ・ファッションが反映された作品ということで、前回作品とどう違うのかもヴィンテージ・ファッションの研究のために以前から気になっていた映画でした。
今回の作品では、衣装提供がブルックスブラザーズ(Brooks Brothers)ということもあり、ヴィンテージ・ファッションに注目しながら鑑賞していきました。
ここでは、2013年公開の『華麗なるギャツビー』を(レオナルド・ディカプリオ編)という表現でまとめていきたいと思います。
(2)『華麗なるギャツビー』(レオナルド・ディカプリオ編)のヴィンテージ・ファッション
(1)ファッションスタイル
この映画の主人公は、ジェイ・ギャッツビーとデイジー・ブキャナンですが、私がファッション的に注目したのは、ニック・キャラウェイのファッションスタイルでした。
1. 3ツ釦スリーピーススーツ
映画の初めのシーンです。
1929年冬、精神疾患を抱えるニック・キャラウェイのパーキンス療養所での服装です。
ラペルがやや広めでハイゴージの3ツ釦ストライプスリーピースです。
このやや広めのラペル、ゴージの高さ、スリーピースがなんともクラシカルな雰囲気を醸し出しています。
つい数シーズン前には、細めのラペルが一般的だったので、この広めのラペルが尚更クラシカルに映ります。
このファッションスタイルは、前作の『華麗なるギャツビー』(ロバート・レッドフォード編)では、登場しなかったファッションスタイルだったと思います。
2. 2ツ釦スリーピースツイードプリーツスーツ
ニックがデイジーの夫、トム・ブキャナン邸を訪れた時の服装です。
ツイードの2ツ釦のスリーピーススーツです。
まず、洋服の生地が、肉厚のツイードでハリスツイードを思わせていて、ヴィンテージ感を漂わせています。
ラペルの広さは、やや標準の広さです。
ゴージの高さも、ほとんど標準の高さです。
パンツ(スラックス)はやや細めのストレート。
私が思うに、当時のパンツ(スラックス)は、もう少し太いのではないかと思います。
ただ、パティーの音楽もやや現代風にアレンジしてあったので、ファッションスタイルも現代風に細身のスラックスにアレンジしたのかもしれません。
ショルダーのディティールは強調することのないナチュラルショルダーですね。
全体的なシルエットは、ややタイト気味のストレートなボックスシルエットです。
ショルダーのディティールや全体的なシルエットは、まさにブルックスブラザーズ(Brooks Brothers)らしさを醸し出しています。
このシーンを見た時に、衣装提供がブルックスブラザーズ(Brooks Brothers)というのがうかがえますね。
さらに、スーツジャケットのディティールは、クラシカルなプリーツジャケットです。
前身ごろのポケットや背中部分のプリーツやエルボーパッチがクラシカルですね。
エルボーパッチは、たまたま、背中が映るシーンで知ることが出来たディティールです。
このファッションスタイルは、前作の『華麗なるギャツビー』(ロバート・レッドフォード編)では、ホワイトのスリーピーススーツのスタイルだったと思います。
3. 3ツ釦メタルボタンブレザー
3ツ釦メタルボタンブレザーです。
このブレザーは、特にヴィンテージ・ファッションという位置づけではないのですが、ブルックスブラザーズ(Brooks Brothers)らしさの醸し出しているアイテムとしてご紹介したいと思います。
ナチュラルショルダーにぴったりとフィットしたサイジング。
そして、袖のボタンは一つです。
袖のボタンは2つなのは、1980~90年代のブルックスブラザーズ(Brooks Brothers)のブレザーやスーツに見かけたことはありましたが、一つというのは初めてで驚きました。
無駄を省いたシンプルでミニマルなディティールがアメリカンスタイルらしいです。
スタイリングとして、カンカン帽にボウタイ、ラウンドのハイカラーシャツを合わせているところがクラシカルなスタイリングに映っています。
(2)ファッションアイテム
1. ラウンドハイカラーシャツ
ラウンドカラーで襟腰の高めのハイカラーシャツです。
このアイテムひとつでクラシカルな雰囲気が一気に高まります。
個人的に好きなアイテムです^^
このようなデザインのシャツをオーダーシャツ屋さんで注文しようか考慮中でしたので、余計に目に映り込んできてしまいました。
2. ボウタイ(蝶ネクタイ)
最近ではネクタイ自体も締めない傾向が多くなってきました。
ましてやボウタイも特殊な職業の方にとっては日常的だと思いますが、そうでない方はほとんど着用しなくなってしまったアイテムですね。
また、ブルックスブラザーズ(Brooks Brothers)のレップタイを思わせるこのボウタイが、やはりブルックスブラザーズ(Brooks Brothers)らしさが感じられます。
以下にご紹介するカンカン帽と合わせると相性はピッタリでビンテージ・ファッションの完成です。
3. カンカン帽
カンカン帽も、最近では着用が減少しているアイテムですが、クラシカルなスタイリングに欠かせないアイテムです。
この映画 『華麗なるギャツビー』(レオナルド・ディカプリオ編)では、ニックが前半に着用しているシーンがあります。
季節が夏季だったからでしょう。
4. ソフト帽
このアイテムは、映画の後半のシーンに登場しています。
映画の後半は、季節が冬季で、帽子はソフト帽の着用になっています。
このアイテムもクラシカルなスタイリングに欠かせないアイテムですね。
私が2013年公開の『華麗なるギャツビー』(レオナルド・ディカプリオ編)で気になったヴィンテージ・ファッションは以上になりますが、あなたがこの映画を鑑賞したならば、新しい発見が出来るかもしれませんね。